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「イヤ!」トラ男さんの入院記 ブログトップ
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【追記 現在のトラ男さん】 不幸の裏にこそ、人生を心豊かにする要素がある不思議 [「イヤ!」トラ男さんの入院記]

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2017年のお正月が過ぎたころです。
このシリーズを書き始めるにあたり、トラ男さんの近況を知りたくて久しぶりに電話しました。

トラ男さん、奥さんは苦戦中でした。2016年秋にトラ男さんは腸閉塞で手術されたそうで、今も体調はすぐれないとのことで、一人で介護する奥さんは相変わらずきつそうでした。

奥さんの話を長々お聞きした後、トラ男さんが電話に出てくれました。私がいろいろしゃべりかけると、以前と同じようにトラ男さんは「あー」「うー」と嬉しそうに答えてくれました。
 
「じゃ、また」と言って私が電話を切ろうとした時です。
 
「あ・り・が・と・う」とトラ男さんが言ったのです。突然のことに驚いて言葉がでない私に向かって、また「あ・り・が・と・う」とゆっくり繰り返したのです。7年間で初めて聞いたトラ男さんの言葉でした。

トラ男さんの回復程度が早いのか遅いのか私にはわかりません。ただ「ありがとう」はこちらです。
「トラ男さんありがとう」、この病気の後遺症はつらいけど、この病気になったからこそトラ男さんとも知り合えた。だからこんな感動的な言葉を聞くこともできた。
 
確かに失業や病気はつらい体験です。しかし、そこにこそ人生を心豊かにする何かも含まれている。そんな気がします。
不幸の裏にこそ、人生を心豊かにする要素がある不思議です。
 
 
 ■「障害者は幸福だと感じる人の割合が高い 」というアンケート結果を、どこかで読みました。我々は病気をした分「幸せを感じる力(これを、私はこれから「幸感力」と呼びます)」が強力になっているのでしょう。片麻痺障害者の「幸感力」については、このブログの一つのテーマとしてこれからも考えていきたいと思います。


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「イヤ!」トラ男さんの入院記-8 最終章 [「イヤ!」トラ男さんの入院記]

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そんな楽しい合宿(入院)生活もいよいよ終わりに近づきました。
 
リハビリ入院していたE男さん、k男さんが相次いで退院され、残されたのはトラ男さんと私のみ。私も2週間後には退院です。孤独を愛する別の方も入ってこられ、病室はずいぶんと静になりました。

しかし、トラ男さんのリハビリ室朝一番乗りはその後も続いています。表情も明るいままです。


いよいよ私の退院の日です。トラ男さんに挨拶して、その後、他の病室の方や、看護師さん挨拶していると、周りが騒がしくなってきました。

「トラ男さんがいなくなった!」また大騒ぎの始まりです。
でも私にはトラ男さんのいる所が、大体推測できました。

病院の玄関まで降りて来ると、やっぱりトラ男さんがそこにいました。トラ男さんは、私を見送りに玄関まで降りて来てくれたのです。トラ男さんはそんな優しい人なのです。言葉はしゃべれませんが、3か月近く一緒生活してトラ男さんの人柄は私に伝わっていました。
私にとり本当につらい時期に、こんな純朴な人と一緒に生活できたことは幸運でした。

リハビリ拒否のトラ男さんはリハビリ優等生になりましたが、トラ男さんを叱りつけていたPT(理学療法士)がトラ男さんの態度を変えたわけではありません。
 
トラ男さんの性格は最初から変わらないのです。ただ周りがトラ男さんを理解しようとしたことでその態度に変化が出たのです。W先生は新米のOT(作業療法士)でしたが、素晴らしい治療者マインドを持っておられました。

 終わり

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(7 )トラ男さんは美人に弱く、えらいマメな人やった! [「イヤ!」トラ男さんの入院記]

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そんなトラ男さん(と私にも)に素晴らしい出会 いがありました。
 
それは作業療法士のw先生です。最近入らればかりなのですが、トラ男さんと私も担当していただけることになったのです。
  
私の主な担当はイノシシ先生皮肉屋先生、w先生と3人目です。
 
この先生、若くて美人おまけに気立てが良い。リハビリ室でも、けっして知識をペラペラひけらかすことなく、私たちの話もよく聞いてくれます。我々患者を尊重してくれているのが感じられるのです。治療者らしく毅然としたところももちろんあります。

さらに大変熱心なのです。リハビリが終わった後も、夜我々の病室を訪れトラ男さんと奥さんの相談に乗ってくれています(退院後の家での生活のための自宅リフォームなどの相談)。トラ男さんの奥さんももうべた褒めです。
 

トラ男さんのリハビリ室での「イヤ!」は全くなくなりました。
それどころか歩行リハビリにも熱心に取り組んでいます。
 
 
午前のw先生のリハビリが終わって、部屋に引き上げたはずのトラ男さん。
が、直ぐに戻ってきます。手には缶コーヒー。ニコニコ笑いながらw先生に差し出しています。
w先生、少し困った顔されますが、それでも受け取られます。
 
それから間もなくのことです。朝食が終わるとトラ男さんの姿が見えない。
食べるのが遅く部屋でいつもビリッケツなのに。  
我々が青くなって探し回ると、何と! リハビリ室の入り口に一番乗り して待っている。
 
 
(吠え)トラさん!あんたがこれほど美人に弱く。しかもえらく女性にマメやったとは!
 
        初めからそのヤル気を出さんかい!  
 
 
それからも一番乗りは続きますが、いよいよ我々4人に退院の時期が訪れます。・・続きは次回に。



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(6)病室は合宿所の様相。みんなでタイガース観戦 [「イヤ!」トラ男さんの入院記]

 
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私達の4人部屋の雰囲気はものすごくよくなってきました。
 
E男さん(病歴7年)、K男さん(病歴3年)メガネ(私、病歴2か月)、トラ男さん(病歴よくわかりませんが、たぶんここが4つ目の病院)、トラ男さん奥さん(夫に対して「信じられへんわ~」を連発)の5人でワイワイガヤガヤ。
 
恒例のテレビのタイガース中継は、今やトラ男さんのテレビの周りに集まってみんなで観戦するようになりました。
 
幸いなことにK男さんはジャイアンツ・ファン。阪神対巨人戦はこれでないと盛り上がりません。
 
K男さんの悔しそうな顔・・これがあってこそ阪神ファンの歓喜は絶頂に達するのです。
 
E男さんは野球にはあまり関心はないようですが、みんなのお付き合い。
 
延長戦に突入し消灯時間が過ぎ、顔をだされた准看護師さん
 
「まっ、この部屋はいいか!試合終わったら電気消して寝てくださいよ」と笑っています。
 
トラ男さんのベッドの柵はどうなったか、
もう覚えていませんが、バトルがすっかりなくなったのは確かです。
 
 
とにかく、もう病棟というより合宿所の雰囲気です。
 
トラ男さんもいつもニコニコ。
 
 
よく運転するとき人柄が豹変すると聞きますが、阪神ファンは試合になると人柄が豹変する。
 
私などその典型で、敗色濃厚となると「ひいきのひいき倒し」をびたび起こすのですが、
トラ男さんの吠えにはそれが感じられません。
 
トラ男さんは実に部下の面倒見が良い方だったと、奥さんに聞かされたのですが、
それも納得できました。
 
そんなトラ男さんには、さらなる幸運が・・・それは次回

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「イヤ!」トラ男さんの入院記-5 理解者現る [「イヤ!」トラ男さんの入院記]


そんなある日ベテランE男さん(脳出血病歴7年)がリハビリ入院し同室となりました。
 
 
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ベテランE男さんは明らかに他の人と違い、トラ男さんに優しく接します。
 
 
「トラ男さんは高次脳機能障害なんや。せやから怒ったらあかん」と指摘し、我々にトラ男さんの障害を説明してくれたのです。
 
さらに快活で男性的なk男さん(脳出血病歴3年)が同室に加わりました。
 
ベテランE男さんはk男さんにもトラ男さんの高次脳機能障害のことを丁寧に説明していました。
 
 
これで、同室は、E男さん(脳出血病歴7年)、k男さん(脳出血病歴3年)、トラ男さん、私メガネサルの4人です。
 
これに2日に1度、片道3時間かけて車で通ってくるトラ男さんの奥さんが会話に加わるようになりました。
 
 
「信じられへんわ~」
 
トラ男さんに振り回される奥さんの口癖です。
 
トラ男さんの病気に対する共通理解が出来上がったことやトラ男さんの奥さんの明るいキャラクターが加わり病室全体が急速になごんでいきました。
 
 
トラ男さんのことも色々解ってきました。大学で福祉を専攻し、京都のM市の市役所に勤め、福祉部門の中堅幹部であることなどです。
 
ラ男さんにたいする我々の共通の理解が進む中、
 
仲間意識の様なものが出てきました。
 
トラ男さんが部屋から居なくなる。機敏に察したE男さんが言います「サルちゃん頼む!」
 
その当時車いすは私だけで、K男さんもE男さんも杖歩行でゆっくり歩行。
私はリハビリに行く時など、車いすをこぐのに苦戦している人を、後ろからちょこと押せるほど達人になっていました。それで全力で車いすをこいで病院内を探し回ります。
 
 
そのうち解ってきたのです。トラ男さんは奥さんを出迎えに行っているのだと。
 
 
                 つづく 

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