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鈴木大介さんの「脳が壊れた」 その2 [お勧め本]

鈴木大介さんの「脳が壊れた」の紹介の2回目です。前回はこちらです。

脳が壊れた (新潮新書)

脳が壊れた (新潮新書)

  • 作者: 鈴木 大介
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/16
  • メディア: 新書

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◆「ワーカーホリック」は記者として独立後に激しくなった傾向で、僕は自分に「人の三倍働いて人の倍稼ぐ」というコンセプトを課していた。フリーの記者とは締め切りを抱えていなければ失業者と変わらない。
 
そんな中、僕は常に締め切りを抱えていなければ不安になるようになり、平日の昼に取材や執筆をしていないと「恥ずかしい」「情けない」という気持ちを強く感じるようになっていた。
だが、これは無能を掲げているようなものでないか本当に有能なものとは「人の半分働いて人の倍 稼ぐ」のだ。

◆「けち」は仕事で結果を出せずに食うに事欠いていた20代前半の激貧のトラウマをこじらせた形だが、妥協下手やマイルール狂にも通じる。
 
まず我が家にはエアコンが無かった。妻が何度せがんでも買わなかった。夏に預ければシャワーを浴びて扇風機に当たればいい。電気代もったいないだろ。一事が万事こんな感じで僕は節約を理由に作業を増やして自分の時間を削ることにかけてはどうしてこれほどまでというほどに優秀だったのだ。

◆ラストの「善意の押し付け」については、おそらく僕の最大の欠点かもしれない。妻のため 〇〇のため、そうやって自分を追い込んできた結果として脳梗塞にまでなった気がするが、よくよく考えてみるとそのほとんどが「相手が望んでいる」ことではなく「僕がそうした方が良いと思っている」ことに過ぎないのだ。
 
そのことに思い至ったのは、病後妻が僕を支えてくれる中でほとんど文句らしい文句も言わずただ僕のしてほしいことを必死にしてくれる姿見てのことだった。
 
妻と僕では優しさの質が全く違うのだと気づいた。僕は自分自身が相手にしていた方がいいと思うこと、相手のためになるだろうことを率先してやるタイプ。本当にそれが相手の求めていることがどうかは無視だ。
 
一方の妻は、相手がして欲しいと思っていることをやるタイプ。自発性は高くないが、自分がしたいこと、したほうがいいと思うことではなく、相手がしてほしいことを常に優先する。 
 
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僕はどれほど「あなたのためになること」を強い言葉で押し付けやりたくてもやれない妻に強い叱責をしたのだろう。本当に何をやってきたんだろう。
 
「あの時本当はどうしてほしかった?}と聞いた僕に妻の返答は
「ただ頭を撫でてほしかっただった。 」

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男性中心の仕事の世界で、足元の「夫婦関係がうまくいかない」というか、そもそも「夫婦関係を二の次にしてしまう」。
 
私(メガネサル)も実際そうでした。脳卒中で仕事を56歳で引退、妻に介護依存するようになってから、不思議なことに夫婦関係は以前に比べ良くなった気がします。実際、妻は「ひょとして、今が一番幸せかも」と漏らします。

鈴木大介さんの「脳が壊れた」を2回に分けて紹介しました。ワーカーホリックだった同病の方にぜひ読んでいただきたい本です。